HACCPは学校給食にも適用される取り組み

HACCPと聞いたとき、特殊な衛生管理のイメージを持つ人は多いようですが、これは従来から行っている衛生管理に対しより理論的に整理したもので、食品に潜むと考えられる人体に悪影響を及ぼすハザードを明確化して衛生管理の工程内で危惧となりえる要因を取り除くなどしたシステムの総称です。そのため、従来か衛生管理を徹底していたことに対してプラスする形で取り組めば良いのでハードルが高いものではありません。学校給食には、学校給食衛生管理基準と呼ぶものがあるのでHACCPを導入する必要はない、このように考えがちです。この基準となる総則にはHACCPの考え方に基づいた単独調理場や共同調理場の施設や設備、食品の取り扱いや調理ア行、衛生管理体制などを実施、問題が生じたときには速やかに改善措置を行うことなどがあるので、基準そのものがHACCPの考え方に基づく衛生管理に相当します。

飲食店など営業を行っているお店はお金を支払い食事をするお店であり、このようなお店から食中毒が発生すれば信頼を大きく失うことになりますし、学校給食の場合もお昼を学校に通う生徒や先生などに提供する食事ですから食中毒はゼロにしなければなりません。HACCPの考え方を取り入れることは食中毒をゼロに近づけるための措置でもあり、営業を行うお店や食品メーカーだけでなく生徒に提供する学校給食も例外ではないことが分かります。なお、学校給食の衛生管理基準はあるけれども、安全や安心できる給食の提供を行うためにもこの取り組みはとても重要なものといえましょう。